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【初心者でも簡単】Geminiを使ったマニュアル作成術|コピペで使えるプロンプト例も紹介

こんにちは。DIDの鈴木です。
今回は、日々の業務で多くの時間を費やしがちな「マニュアル作成」を、Googleの高性能AI「Gemini」に任せてみたらどうなるかを検証していきたいと思います。
「AIにマニュアルなんて作れるの?」と思っている方も、ぜひ最後までご覧ください。
Geminiを使って業務マニュアルを作成するメリットは?
マニュアル作成にGeminiを活用するメリットは、主に以下の4つが挙げられます。
- 圧倒的な時間短縮: これまで数時間、あるいは数日かかっていたマニュアルの骨子作成や文章作成を、数分で完了させることができます。人間はAIが作成したドラフトの確認と修正に集中できるため、コア業務に多くの時間を割けるようになります。
- 品質の標準化: マニュアルは作成者によって表現や構成がバラバラになりがち。でもGeminiを使えば、あらかじめ指定したフォーマットやトーン&マナーに沿って、誰が使っても一定レベルの品質を保ったマニュアルを生成できます。
- アイデアの壁打ち相手になる: 「どういう構成にすれば分かりやすいだろう?」「もっと良い表現はないか?」といった悩みも、Geminiに相談すれば複数の提案をしてくれます。一人でうんうん唸る時間がなくなり、より質の高い構成を効率的に考え出すことができます。
- 多言語への展開が容易: 生成した日本語のマニュアルを、高精度で多言語に翻訳することも可能です。海外に拠点がある企業や、外国人スタッフ向けの研修資料としてもスムーズに活用できます。
質の高いマニュアルを作るための「指示のコツ(プロンプト)」
Geminiから質の高い回答を引き出すには、具体的で分かりやすい指示(プロンプト)が不可欠です。以下の要素を盛り込むことを意識してください。
- 役割を与える: あなたは、入社1年目の新人でも分かるように説明するのが得意な、〇〇(業務名)のベテラン担当者です。
- 目的を明確にする: これから〇〇の業務マニュアルを作成します。
- 対象読者を伝える: このマニュアルの対象読者は、初めてこの業務に触れる新入社員です。専門用語は避け、平易な言葉で説明してください。
- ゴールを示す: 最終的には、このマニュアルを読めば一人で〇〇の基本操作が完了できる状態を目指します。
- 含めるべき要素を列挙する: 以下の要素を必ず含めてください。[業務の目的、使用するツール、手順1、手順2、注意点、FAQ]
- 出力形式を指定する: マークダウン形式で、見出しと箇条書きを適切に使って構成してください。
これらの要素を組み合わせることで、意図に沿った精度の高いマニュアルのたたき台を出力させることができます。
実際にマニュアル作成を依頼する際の、具体的なステップ
- それでは実際にやってみましょう。
- 例えば「社内ブログの投稿マニュアル」を作成する場合のステップを見ていきましょう。
Step 1: まずは「目次」を作らせる
いきなり全ての内容を書かせようとすると、内容が薄くなったり、構成が崩れたりすることがあります。まずは全体の骨格となる「目次」を考えさせるのが成功の秘訣です。
【プロンプト例】
あなたは、Webマーケティング会社の研修担当者です。
これから「WordPressを使った社内ブログ投稿マニュアル」を作成します。
このマニュアルの対象読者は、PCの基本操作はできるものの、WordPressを初めて触る新入社員です。
このマニュアルを読めば、一人でブログの投稿から公開までできるようになることをゴールとします。
まずは、上記の内容を踏まえて、マニュアルの構成案(目次)を作成してください。
Step 2: 各章の内容を具体的に書かせる
Geminiが提案した目次を元に、各章の内容を一つずつ生成させていきます。一度に全てを指示するのではなく、章ごとに区切って対話を続けるのがコツです。
【プロンプト例】
ありがとうございます。素晴らしい目次ですね。
では、最初に「1. WordPressへのログイン方法」の本文を、手順が分かりやすいように箇条書きで作成してください。スクリーンショットを挿入する箇所には【ここに〇〇の画像を挿入】と記載してください。
Step 3: 対話を続けて精度を高める
生成された内容を確認し、「もっと丁寧に説明して」「この部分の表現を変えて」といった追加の指示を出して、内容をブラッシュアップしていきます。人間がレビューし、修正や加筆を加えることで、最終的な完成度が高まります。
Step 4: 注意点やFAQを追加させる
最後に、初心者がつまずきやすいポイントや、よくある質問(FAQ)をGeminiに予測させて追加することで、より親切で実践的なマニュアルに仕上げることができます。
【プロンプト例】
素晴らしい内容です。
最後に、この記事を投稿する際に初心者がやりがちなミスや注意点を3つほど挙げ、Q&A形式で解説を追加してください。
Geminiをマニュアル作成に使う上での注意点は?
他の記事でも触れていますが、Geminiや他の生成AIを利用する際、注意すべき点もいくつか存在します。
- 情報の正確性を必ず確認する(ファクトチェック): Geminiは時として、事実と異なる情報(ハルシネーション)を生成することがあります。特に、社内独自のルールや専門的な手順に関する内容は、必ず人間の目でダブルチェックしてください。
- 機密情報や個人情報を入力しない: Geminiとの対話内容は、AIの学習データとして利用される可能性があります。会社の機密情報や顧客の個人情報などは、絶対に入力しないようにしましょう。
- あくまで「アシスタント」と捉える: Geminiは完璧なマニュアルを全自動で作成してくれる魔法の杖ではありません。最終的な品質の責任は作成者である人間にあります。Geminiを「非常に優秀な壁打ち相手であり、下書き作成アシスタント」と位置づけ、上手に活用することが大切です。
まとめ
今回は、Googleの生成AI「Gemini」を活用したマニュアル作成術について解説しました。 Geminiに適切な役割と目的を与え、対話を重ねることで、これまで多大な時間を要していたマニュアル作成業務を劇的に効率化できる可能性を秘めています。
重要なのは、AIに全てを丸投げするのではなく、AIの強み(スピード、構成力)を活かし、人間はクリエイティブな部分や最終的な品質担保に集中するという「協業」の意識を持つことです。
本記事でご紹介したプロンプトを参考に、ぜひ皆さんの業務効率化にお役立てください。
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